家族の一員:ペットの防災対策とは?

みなさんこんにちは!防災士「電線の切れた電柱」です!みなさんはペットを飼っていらっしゃいますか?

自然災害が発生した際、ペットを飼う家庭にとっては、家族の一員であるペットの安全を確保することが大きな課題となります。

西日本豪雨の際、総社市がペット同伴の避難所を設けるなど、ペットを含めた災害対策の重要性が改めて注目されました。本記事では、ペットの防災対策に焦点を当て、同伴避難と同行避難の違い、及び飼い主が取るべき対策について解説していきたいと思います!

同伴避難と同行避難の違い

災害対策における「同伴避難」と「同行避難」の違いを理解することは重要です。「同伴避難」は、ペットが飼い主と同じ避難所で避難することを指し、多くの場合、衛生上の規制を考慮してペット用の区画が設けられます。これにより、飼い主は災害時にペットを置き去りにせず、ペットと一緒に避難できるようになります。「同行避難」は、ペットと飼い主が一緒に避難することを意味しますが、必ずしも同じ場所で避難できるわけではありません。この違いは、避難計画を立てる上で非常に重要です。

西日本豪雨時の総社市の取り組み

西日本豪雨では、ペットを含めた災害対策の重要性が浮き彫りになりました。特に総社市は、ペット同伴避難を認めた避難所を設けることで、他の自治体に先駆けてペットとその飼い主への配慮を示しました。この取り組みは、ペットと飼い主の絆を重視し、災害計画にペットを組み入れる必要性を示すものであり、全国的にペットフレンドリーな避難所の設置についての議論を促しました。

総社市のペット同伴避難所はペット同伴のみを受け入れる施設が設定されたことや、ブルーシートなどによる防汚対策が施されたことなど画期的な取り組みとなりました。

飼い主が取るべき対策

ペットの安全を確保するためには、飼い主が前もって準備をしておくことが不可欠です。以下は、そのための具体的な対策です:

  1. ペット用の緊急避難キットの準備:人間と同様に、ペット用の緊急避難キットを用意しましょう。食料、水、薬、獣医の連絡先や医療記録、ペット用の救急セットなど、最低1週間分の必需品を含めます。特に、ペットのトイレシートは重要です。ペットのトイレシートは人間の緊急トイレ用としても利用できます。十分な量を備蓄しておくことはペットと家族の両方の為に役立ちます。
  2. 識別情報の更新:ペットが首輪にIDタグを付けていることを確認し、可能であればマイクロチップでの恒久的な識別方法を検討しましょう。
  3. キャリア(ケージ)への慣れ:避難時にペットを安全に運ぶため、ペットがキャリア(ケージ)に慣れるようにしましょう。
  4. 予防接種の実施:狂犬病などのペットに接種が義務づけられていたり、推奨されている感染症予防を実施しましょう。同伴避難が認められている避難所においても、予防接種が接種済であることが条件となるケースが多いです。
  5. 避難所の事前調査:ペット同伴可能な避難所や、避難時にペットを預けられる施設、友人・家族の家など、事前に複数の避難先を調査しておきましょう。防災訓練ではキャリアに入れたペットも参加させましょう。ペットがキャリアに慣れていることは、避難時のストレスを減らし、安全に移動するために重要です。
  6. 避難訓練の実施:ペットを含めた家族全員で避難訓練を行い、実際に災害が起こった時の行動を確認しておきましょう。これにより、避難計画に不備がないかを事前に把握できます。

まとめ

ペットの安全は、災害対策計画において重要な部分を占めます。総社市の例のように、自治体がペット同伴避難を認める動きは、ペットと飼い主の安全を確保する上で大きな一歩と言えるでしょう。飼い主としては、災害時にペットを守るために、日頃から準備をしておくことが大切です。ペット用の緊急避難キットの準備、識別情報の更新、避難所の事前調査など、具体的な対策を講じることで、万が一の時にも落ち着いて行動することができるようになります。

災害は予期せぬ時に訪れます。ペットを含めた家族全員が安全に避難できるよう、今から準備を始めましょう。