今できる被災地支援の方法

皆さんこんにちは!

防災士「電線の切れた電柱」です。

2024年1月1日に能登半島地震を襲った大地震から2週間が経過しました。多くの尊い命が失われ、今なお多くの方が困難な状況に置かれています。被災された方々が一刻も早く、安心出来る生活を送る事ができるように私たちは何が出来るでしょうか?

本日は今できる被災地支援の方法を解説していきたいと思います。

被災者支援の為の募金:義援金と支援金の違い

自然災害が発生すると、多くの人々が被害を受け、その支援のためにさまざまな方法が取られます。特に、義援金と支援金は、被災者支援において重要な役割を果たします。しかし、これら二つの資金はしばしば混同されがちです。本記事では、義援金と支援金の違いについて解説し、被災者支援におけるそれぞれの役割を明らかにします。

被災者に直接届く義援金

義援金の定義と特徴
義援金は、自然災害やその他の緊急事態が発生した際に、一般の人々、企業、団体などから、被災者へのお悔やみの気持ちや、応援の気持ちから自発的に寄せられる寄付金のことを指します。これらの資金は、主に被災者の生活支援のために、直接配分されます。

義援金を扱う団体としては、日本赤十字社や赤い羽根共同募金、自治体、TV局などです。

被災地での救援活動や復旧活動には充てられず、被災者に公平に配分されるという特徴があります。そのため、被災地に届くまでには一定の時間を要するため、時間をおいた支援となる特徴があります。

被災地支援の専門団体を支援し、迅速な被災地支援を行う支援金

支援金の定義と特徴
一方、支援金は、あなたが応援したいと思う団体や、被災地支援を行う組織を選んで寄付をおこない、その活動を通して被災地支援に役立ててもらうお金です。

様々なNPOや各機関、ボランティア団体などがその対象となります。そしてそれらの団体は災害発生時にすぐに現地で活動が出来る経験があり、準備を整えています。

支援金の特徴は、即効性にあります。被災地支援を専門とする団体であれば、活動資金による応援によって、被災地での支援活動の期間や量、種類を多くすることができます。まさにいま困っている被災者を災害現場を知り尽くした団体に支援金をおくれば、タイムリーに被災地での支援活動を実施する手助けとなります。

ただ、その使い道は支援金を受け取った団体に委ねられます。支援物品の購入費になったり、移動手段のための費用になったり、活動するスタッフの人件費になったりと、支援活動を行う団体が柔軟に活用することを任せる必要があります。もちろんこれらの支援金を受け取る団体は支援金の使途や収支の報告をインターネットなどで行って透明性を確保しています。

結論
被災者支援において、義援金と支援金はそれぞれ異なる役割を果たします。義援金は被災者の気持ちに寄り添って、お見舞い金として直接配分されるお金です。しかしながら届くまでは時間が必要です。一方で、支援金は被災地支援を行う各種団体を支援することで、間接的ではありますが、被災地で本当に求められている支援を柔軟にスピーディーに提供するための手助けをする役割を果たします。

どちらも非常に重要な役割です。被災者を支援するためには、これらの違いを理解し、適切な資金提供方法を選択することが重要です。

物品の寄付は本当に必要?支援物資を送る際の注意点

善意の支援が逆効果に?被災地で起きた支援物資問題

日本は災害大国です。全国各地で様々な災害によって困っている方の報道を目にする機会が多いです。そのような光景を目にすると、ご自身の手元にある物資を送り、「少しでも役に立てて欲しい」という思いを抱く方も多いと思います。しかしながら、支援物品の送付はこれまで被災地で度々問題を起してきました。支援物資を送ることの問題を考えていきます。

不適切な物資の送付

ある大規模な自然災害の発生後、被災地には全国から支援物資が殺到しました。しかしこれら中には、被災地の実際のニーズとは合致していないものが少なくない割合で含まれていました。例えば、夏服や軽装の衣料が冬の寒冷地域に送られたり、使用済みの汚れた衣類が送られたケースもありました。食品に関しては賞味期限が切れた食品が大量に寄せられたりするなど、不適切な物資が多く含まれていました。

これらの物資は被災地で役に立つ物資が分配されるのを阻害するだけでなく、仕訳や搬入などで被災地の貴重な人員の労力を奪ってしまいます。また、大量の災害廃棄物の処理の問題を抱える被災地に負担を押しつけることにもなってしまいます。

物流の混乱と追加負担

被災地では、限られた物流資源が重要な救援活動や復興作業に使われるべきですが、不適切な支援物品の大量到着により、物流が混乱しました。適切な倉庫スペースの不足、物品の分類や処理に追加の人手が必要になるなど、被災地の限られたリソースに追加の負担がかかりました。

善意の支援物品が引き起こす問題

被災地では、何が必要かが常に変化し、また被災状況によって異なります。一方的な物資の提供は、被災地の実際のニーズと合致していない可能性が高く、場合によっては不要な物品が大量に送り込まれることになります。過去の例では、被災地の方の心の癒やしになることを目的とした大量の本や音楽CDなどが送られた事があります。その考えや寄り添う姿勢自体は尊いものですが、被災地が求めていない段階でこれらの物資を送る事は、独りよがりとなってしまいます。これらの被災地のニーズに合致しない物資の送付により、被災地では必要な物資の管理や配布に余計な時間と労力が割かれ、救援活動の効率が低下することに繋がります。

結論:適切な支援の重要性

被災地への支援は、善意だけではなく、実際のニーズを理解し、適切な方法で行われるべきです。物資の寄付を考える際には、まず被災地の要求や指示に耳を傾け、適切な物資を適切な方法で送ることが重要です。また、物資提供の代わりに、現金の寄付や専門的なボランティア活動への参加を検討することも、効果的な支援に繋がります。

今回は災害大国日本において避けては通れない、被災地支援(募金と物資送付)について考えました被災地に思いをはせ、寄り添いながら様々な情報を収集することはご自身の防災に繋がります。

いますぐ一歩を踏み出しましょう!小さな一歩でもかまいません。大切なご家族やご自身の命を守るきっかけは今この時です!